博多初日

今更ですが博多初日感想です。どこがどう変わったとか詳しいことはよー書けませんので、レポではなく単なる感想、自分用覚え書き。自分が何を思ったかを書き留めておきたいなーと、それだけでございます。
ネタバレなのでたたみます。携帯閲覧の方はお気をつけ下さいー。




ほとんど2年ぶりの観劇なのに加え、初の地方公演の初日でありあの日止まったままのコウイチの時間が動き出す日ということで、開演までドキドキ。しかし始まるともう、一瞬でショックの世界に引き込まれる。
★オーケストラが出てきて、座長のご挨拶。ショックだ…!また観られてよかった!「博多座へようこそ!」帝劇ではないこの挨拶の第一声を聞くことができたのが嬉しい。
★3階の最後列で観ていたのですが、天井に設置されているフライング機構とほぼ同じ高さなのでそこに常にスタッフがいるのも見えました。あんなとこにずっといるなんて大変だなー…。ラダーフライングすら自分よりずっと下に見えるという高さで、こんな位置で観るのもなかなか貴重だなあと思ったり。でも天井が高くてワイヤーが長い分フライングが帝劇よりダイナミックだというのはさっぱり分からなかったので、できれば1階でも観てみたかったなー。
★リカちゃん第一声であまりのアイドル声に驚く(笑)。あんな声やったんかさやかちゃん(笑)。キンキンしたアニメ声って訳じゃないので、慣れていくと気にならなくなりますが。
★指輪だせーとか言われてたり、ウチの扱いがひどい(笑)。去年もあんなだったの?今年から? ウチがなんとなく想像してたのよりなんかチャラいなーと思ってたら(二幕はそんなことないけど)、一緒に観た友人たちも去年より演技がチャラくなったと言ってた。ウチのキャラクターをそういう風に変えたのかもだけど、他にやってた舞台の役柄のせいじゃね?と友人たちは結論づけていた(いけめんですねだっけか?)。
★屋上シーン。こーちゃん声よく出てるなーさやかちゃんさすがだなあと聴き惚れる。二幕でこの歌がまた意味を持つなんてこの時は勿論思わず、終演後にこの屋上シーンを思い返して切なくなった。そういや時間短縮の為かここでのアドリブがほぼなくなっててよかった(笑)。
★ブロードウェイ。コウイチのロングブーツに目が釘付けになる(笑)。タイトなデニムに更にそんな細身のロングブーツだなんて、なにその美脚…!こんな格好ができる33歳男子なんて他にいますか!!うちの相方足細いでしょこれ自慢ね、というどっかの誰かの声が脳内再生されるよ…(笑)。リカの衣装も変わったよね?なんか可愛くなってた。そしてここでのウチの扱いがまたひどい(笑)。
★オンからの誘いの話。解散後にコウイチがオーナーに投げつけるセリフが変わって、若さゆえの荒々しさって感じ。オーナーの過去に何があったのか、その過去ゆえにオーナーはコウイチたちを心配し、そして悲劇を止められなかったことを悔いるんだろうということがより際立つなあと。
★オンでのショー。ジャングルのダンスが短くなってたのがちと残念…。でも3階席なので生着替えは上からがっつり見え、双眼鏡構えて堪能いたしました(笑)。そんで、オーナーのタップ…長くなってません?そこは長くしなくても…。なのにリカちゃんの見せ場はなくなってるしさー。
★ソリタリ。ウチの出トチリがすごく分かりやすい。前もあんなだったっけ。
★殺陣から階段落ち。舞台が狭いのと機構の違いで、帝劇ほどの迫力はない?のかな?とこの時初めて思う。てか1階席だとそうでもないのかな。刀が真剣だと分かってからの、コウイチのウチへの挑発っぷりとウチのうろたえっぷりがどっちも前より強調されてて、それもう完全に事故じゃん普通そこで止めるっしょてか止めなさいよ!と観ていてちょっと本気で思った…そんなこと思ったの初めてだなあ。コウイチひでーよ!とか(笑)。コウイチも動揺してて、何とか続けようとするあまりにあんな挑発みたいにしちゃったってことなんだろうな。しかしあれだけうろたえてたウチが、刀持ってコウイチに対峙していきなり腹を刺しちゃうってのはちょっと不自然な気がしてしまったけど、元々そういう風に演技する予定だったってことなのかな。斬るつもりなかったのに首のあたりを斬っちゃって大出血とかのが自然な気はするけど、それだと即死しそうだもんなー。血糊も仕込みにくいしなー。
★二幕。冒頭のオーナーの告白みたいなシーン、実はあまり好きじゃない。なんか象徴的にしようとしてよく分からないことになってる、という印象がある。シーン自体は悪くないんだけど、セリフを書き換えたい衝動に駆られる(苦笑)。
★セメタリ。墓場の亡霊たちの中に顔出ししてる人たちがいるなあとなんとなく思ってたら、MAとふぉーゆーだったのねと後で知った(笑)。だって最中はコウイチしか見えてなかったんだも…。今回ふぉーゆーはちゃんと他のダンサーさんとかとは区別されてる感が強くなってたな。よかったねー!
シェイクスピア。リチャード、リカのセリフがすごく聞き取りやすく、言い回しも綺麗。そこらへんはさすがだなあ。そしてロミオたんがなくなっててショック…!まああれはなくても本筋に関係ないしな…。でもリチャードからロミオに転換した時の、がらっと変わるコウイチが好きだったんだよー。
★コウイチ復活。リカにぎゅーっと抱きつかれながら、「ペンギンダンスしてるんだよ!」とぱたぱた。か、かわいい…。つうかほんまにそれやらされたことが印象的やったのね…。そんなこーちゃんに涙が出るよかわいすぎて…。
★ウチのショー。前はロックだったのがメロウなバラードになってて、もうクローズしてしまうってことが強調されてるみたいな。前は「ギリギリでやってる」というのがイマイチ伝わらない感じがしなくもなかったけど、今回は苦しみながら舞台に立ってる感じが前面に出ていたなあと。そしてそこへズカズカ乗り込んできて、同じ曲を華やかなダンスナンバーに変えてしまうコウイチ。ダンサーも皆そこへ加わってしまって、1人隅で背中を向けるウチ。ここでものすごく分かりやすく象徴されてるんだけど、今回はコミカルな場面含めてとにかくウチがかわいそうで、そんでコウイチが悪気なく天然でひでー奴で(笑)、そりゃ間違って刺しちゃったりもするよね!という気持ちになった(笑)。でもホントにひでー奴なのにものすごく魅力的で光を放っていて、憎いけど愛しい、憧れてしまう、そんなコウイチという存在。…ていうあたりが今回際立っていて、起こるべくして起こってしまった悲劇なんだなというのが納得できた。ほんでここの新曲がとらびすさん振り付けな訳ですが、今までこーちゃんでは見たことない感じのファンクな激しいダンスで、すんごいカッコよかった!です!ものすご大変そうだけど!
★ウチのショーに乱入の後記者会見。「好きな食べ物はなんですか?」「タコ!」…かわいい…(涙)。
★ウチとリカの告白。リカの叫びが胸に刺さるようで、ウチの本気泣きもあって、思わず泣かされてもーたよ…。エンドレスになってから、じわっと来ることはまああったんだけど、ハナすするほど涙出たのは初めてですよ。コウイチの手を掴んではっとして一旦は離し、でももう一度掴んで懇願する、ていうあたりがすごいよかったなーと思います。コウイチも自分の死を徐々に受け入れていく様が前より切なく感じられ…私の席からはあまりこーちゃんの表情が見えなくて残念だったので、帝劇では見られるといいなー。
★前は告白から記者会見、すぐショーへという流れだったけど、今回はここで歌。コウイチが歌いだすのはなんと屋上でのあの歌…!優しく紡がれる歌声に、ぶわっと涙が…。こーちゃんの歌に泣かされるとは思ってなかったですすみません…(つよしさんでもエンドリ広島での魂の叫びのようだった即興と薬師寺以降の街ぐらいしか泣いたことないでござる)。楽しかったあの時はもう戻ってこない、でも皆で夢を追いかけたあの日は確かにあった。だから今死んでしまっても、もう一度皆とショーの舞台に立てるんだ。…という、コウイチの心情なのかなーと思ったです。
★コウイチの最後のショー。リボンフライングと太鼓の衣装が…!息が止まるかと…!!全身から変な汁が出そうに…変態ですんません…。マジで拝みたいような尋常でない美しさ神々しさで、既に生きた人間ではないことの象徴としての衣装なのかなーと。しかしこんな衣装が似合う33歳男子なんてほんまにこのひとしかいないよ!!ロングブーツといいこれといい、こーちゃんの魅力を最大限に生かす素晴らしさで、なんかJコン以降のコン衣装のデザインと通じるものが…ショックとコンとでは衣装担当の人は違うと思ってたけど、これは同じ人が作ってるんじゃないかしら。特にリボンフライングでの真っ白なロングドレスの如き衣装は、BPMを彷彿とさせまする。この時のナオキさんの衣装が似た感じの形で黒バージョンなんですが、これつよしさんに着せてこのこーちゃんと並べたい…とつい思ってしまった(笑)(どうでもいいけどナオキさん、好みですわたくし…つくづく分かりやすいなオレ…)。ショー内容は大きな変更なし?かな?ラダーで最後の方、いちばん客席側の梯子掴もうとして掴めず、そのままキメられず終了して降りていきまして。これは相当悔しいだろうなと思ったら、やはりものすごく悔しそうなお顔してらしたそうな(私の席からは見えず)。
★夜の海。これこそ、いのちの最後のひとしずく、だよなあと。二幕の変更になった部分の流れから、今まで観た時よりもずっとコウイチの心情とかが胸に迫るようで、ここも泣きそうになった。
★コンティニュー。毎回、なんて素晴らしい曲なんだろうと思うんですが。今回はいっそう切なく、清々しく、そして澄みきった青空のように晴々しく感じたです。変更によって感じ方が少し変わったのと、あとやはり震災直後のどヤでこーちゃんがこの曲を掛けていたのを思い出すよね…。
★てな感じで、今までで最も感動したショックでした。こんなに何回も観ていてストーリーの変更もないのに、今まででいちばん胸が締め付けられて心震えた。こーちゃんてすごいな、と改めて心から思いましたです。
★総じてコウイチの天才ゆえの悪意なき傍若無人さとか、それに振り回され憎悪すら感じながらも心の底では思慕を抱き続ける凡人たるウチの心情、そういうものが今までよりくっきりと際立つ作りになってたなーと思います。なのでウチの告白からラストの流れが、何故こうなってしまったんだろうどうして避けられなかったんだろうという思いと、それでも最後まで命を振り絞って生きるんだ(コウイチもウチやリカたちも)、という強いメッセージとをより感じさせるようになっていたんだと。
★エンドレスになってから今まで、残された人々ではなくコウイチ=こーちゃん自身が明日への希望を掴むストーリーをやってくれないものか、と思っていたんですが。今回初めて、明日はないコウイチがそれでも明日への希望を信じ、その手に最後掴んでいるんだと、ただ満足して消えてしまうだけじゃないんだと、そう思えました。この辺は単純にショックそのものが改善されていたからなのか、震災後の私自身の心境によるものなのか、それとも再びショックを上演できたよろこびをこーちゃんが全身で表していたからなのか、もしくはそれら全部が混ざってのことなのかは判断つきませんが。しかし、震災の影響とショックとは、もう切り離して考えることはできないよな…。
★ショックに対しては、今まで色々と複雑な思いを抱かざるを得ずにいたんですが。今回は心から、またこうして無事に上演できてよかったねこーちゃん、と思いました。初の地方公演ということも、初日はさすがにリピーターが多い様子でしたけどその後はやはり初観劇のお客さんが多いようで、日々新鮮な反応を得られるというのはこーちゃんにとって大きなプラスだよなあと。博多座が賑わっている様子も何だか心があたたかくなって、私もこうして観に来ることができて本当によかったなと思いました。
★とは言え、ショックじゃない演目をやってほしいという気持ちはなくなりませんけど(笑)。タイトルだけショックのままでまた内容変えればいいんじゃね(笑)。
★最後にひとつ、変えてほしい点。どうせなら他のシーンも衣装変えてほしいなりよ(笑)。そりたりとかそりたりとかそりたりとか!あと夜の海も袖をひらひらさせようよ!振袖とまでは言わないけど(笑)。